一本のニンジンと私の話。

一本のニンジンと私の話。

ここに、一粒の種がある。ニンジンの種である。
その種は、とても小さい。
あやまって落としてしまってもたぶん気づかないだろうし、
風に吹かれて飛んでしまえばそれっきりだろう。
けれど、そんな頼りない小さな種が、
いつしか、鮮やかなオレンジ色をしたニンジンへと育っていく。
太陽のエネルギーを吸収しながら、
すくすく、すくすくと育っていく。

この一本のニンジンを、
ひとりの人間におきかえてみる。
ひとりの人間が生まれて、育ち、生きていくためには
一本のニンジンとは比べようもないくらい、
たくさんのエネルギーが必要になるだろう。

私たちは、でんきというエネルギーと生きている。
このエネルギーと、どんなふうにつながり、
どんな付き合い方をしていくか。
ひとりの人間として、自分が使うでんきについて、
もっともっと考えてみたい。
そんなことを思う、ある春の日でした。